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レコーディング
NYS CLASSICS
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当社では、1995年にピアノ音楽を中心と
した、クラシック専門のインディーズレーベ ルNYS CLASSICSを設立した。
このレーベルの基本理念といえるシリーズ 《巨匠たちの音を求めて》は、パフォーマ
ンスとしての演奏だけでなく、かつての巨 匠達から受け継がれてきた正統な解釈を
最高の音で残したい、というコンセプトのも とに企画されたものである。
シリーズ第1弾アーティストとしてご来日いただいたジェルメーヌ・ムニエ教授はパリ国立音楽院、エコール・ノルマル音楽院< にて教鞭を執り、長年フランスピアノ教育界の重鎮としてその第一線で活躍してお り現在ではやや教育者としての名声が先行しているが、彼女はイヴ・ナット、ギーゼ キングとも交流が深く、またマルグリット・ロン、コルトーのアシスタントを務めるなど、まさしくフランス音楽直系の継承者といえる。
このようにピアニストとしても教育者として
も常に貴重な存在であり続けている彼女 こそこの企画において現在最高の適任者
といえるだろう。またこのCDも彼女ならで はの充実した選曲であり、その芸術性を
充分に伝えられる作品に仕上がったと自 負している。 98年12月に再来日して、2枚目をレコー
ディングする予定。
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巨匠達の音を求めて
近代ピアノが完成された19世紀後半から20世紀前半、まさに巨匠と呼ばれるピアニスト達が活躍したのは主にニューヨークにおいてであった。そのピアノ黄金時代の演奏が、最近CD復刻盤として次々と発売されている。音源がSP盤なので必ずしも録音状態は良いとはいえないが、その熱いスピリッツ、揺るぎない自信に満ちた個性などは、やはり他の追随を寄せ付けないものがある。
時代を超え、あの巨匠達のスピリッツを今再び現代の技術によって
よみがえらせることはできないだろうか。
こんな思いから始まったこのシリーズは、レコーディングにおいて、まず当時の巨匠達のほとんどが使用していたと言われるニューヨーク・スタインウェイフルコンサートグランドピアノを2台、そのアクションを3台分用意するところから始まった。
その中から曲目に応じて選んだ楽器を、ピアニストの求める音色・タッチに調整し、予算や時間にとらわれずピアニストがすべてを決めるという贅沢なレコーディング。編集においても、ミスや雑音を削ってつなぎ合わせるのではなく、それがたとえリハーサルのテイクであったとしても、芸術性や味わいが全面に出るよう演奏者の意志、本来の流れを重視するように心がけた。
もちろんこれはジェルメーヌ・ムニエ教授だからこそできたことであり、記念すべきファーストアルバムにを制作するにあたって、フランス音楽界の第一人者である彼女の全面的な協力を得られたことに深く感謝している。
ホロヴィッツが逝き、ミケランジェリ無き今、我々はある種危機感を持って、クラシック音楽の継承を考えていかねばならないだろう。言葉と同じように演奏もまた、少しずつ時代とともに変化していってしまうのは避けられない事実である。しかし何百年もの時を越えて、今なお輝き続けるクラシック音楽の本質を伝えていくためには、パフォーマンスとしての演奏だけでなく、正当な解釈をも残していく必要がある。おそらく最も作曲者のイメージに忠実で、地味ではあっても自信と事実に道溢れた名教授達、今までレッスンという形で、ごく限られた人にしかふれることのできなかった彼らの演奏・解釈を、より多くの人々に届け、後世に残していくことを切に願ってやまない。
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